従来専門職では、管理体制の徹底と責任の所在を明らかにする場合の担当者としての役割を担っていました。そのため、現場での知識や経験を積むことはまれでしたが、最近では専門職であってもいかに現場でスムーズに対応出来るかがスキルとして重要視されてきています。
理論だけでは対応できないのが現場の実情であり、実際に体験してみないことには補えない部分があるようです。頭で考えるだけでは、アイデアが生まれてこないことなどが問題視されるようになってきたからです。専門職は、実際に体験してノウハウを積み上げることでしか対応できないスキルが現実にあるということになります。
百聞は意見に如かずという諺の通り、実習を経ることでスムーズに知識を応用することができるようになり、緊急時にもあわてずに対処することが出来るようになるのです。いくら専門知識を詰め込んでいても、実際に体験してみないことには不安が拭い去れないこともありますし、利用者やスタッフの心情を理解することも難しくなります。
専門職の仕事は、デスクワークとそれ以外と単純に区別できるものではありません。技術をうまく伝えるためには、価値と意義を理解し広い視野と応用力が必要になるのです。また、実際に体験してからこそ業務に対する責任と覚悟を自覚することができるようになる場合もあります。その経験が自信に結びつくようになれば、スキルアップも可能になってくることでしょう。高い倫理観や豊かな人間性というものも、体験してからこそ能力として開花することになるのでしょう。